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「みる」ってなんだ!? by小弛乖

更新日:2021年11月4日

ナマステ〜!小弛です!今日と昨日は文化祭でした。自分はあまり展示を巡る習慣がなく…私用を済ませるので疲れてしまったのでずっと展示室に籠っていました。何より展示物が重過ぎて人生初の肩こりを経験しました。痛すぎる。


今年の「魅る展」のコンセプトは「観て」楽しく「視て」楽しい展示でした。遠目で見ても寄って読んでも面白いっていう。実際見た目に惹かれて近くで寄って読む人もちらほら見えて嬉しかったです。HPの方にも文化祭特設ページを作ったので、そちらから作品など見ていただけます。

これからちまちまと更新していきたいですね…(時間と体力が足りなかった人類)

どうかお楽しみに。

というわけで、今回は展示に関係した話でもしましょうか。

現代では文字離れだとかの話が聞こえますが、それを「単純に活字を好まなくなった」で済ませないで「どうして好まなくなったのか」と考えてみることにしましょう。やはり動画だとかメディアだとか、視覚的に訴える娯楽が増えたんじゃないかと思います。一昔前は映画館に足を運んだりする「手間」がなければ楽しめませんから、手軽な活字と張るような娯楽です。けれど今はスマートフォンが手の内にありますから、手軽さは同じにもっと本能的に面白いと思えるものが楽しめる。

それがいい悪いというより、そうなるのが当たり前と言った方がきっと適切な気がします。人間だって生き物だもの。


それじゃ活字はそれに勝つにはどうしたらいいかと考えたりしがちですが、ちょっとだけ視点を変えてみたいですね。そもそも情報が増え過ぎた今は活字のように理解するのに時間のかかるものはあまり好まれません。事実だけを書き連ねればきっと動画の方が手短に済むのでしょう。しかし、「これは面白い」と確信を持つ何かしらがあれば人は時間のかかるものだろうと手にします。ゲームだって昔からやっていた面白いものは長いと分かっていても全幅の信頼を置いて買っちゃいますからね。もしくは自分の憧れる人が好きだと言ったら気になってしまう。いっそ目に触れる機会のひとつでもあれば記憶に残って数ある書籍の中から優位を勝ち取ります。

情報が増えてものを多く知っているように見えて、脳は必要以上に情報を詰め込まれたくないので自らあまり情報を、ここで言えば本の存在を知ろうとしません。これはしょうがない。

ただ、それに気づいたものは次に「有名人によるプロモーション」を用います。きっと少し前ならそれで購買意欲をそそったのでしょうが、残念ながら人々は「懐疑心」を培ってしまいました。提供とかCMとかには頭が上がらないんでしょってね……

もちろんそれは己の買うべきものを絞るのに必要な心ですから、これも仕方ない。そこで今本当に人気を博すものは、「本当にすごいもの」だったりします。メディアが「人気」と言っているのとは違う意味ですけど……


「すごいもの」ってなんだという話なんですけれど、例えば制作過程を公開していてそれが興味をそそる。公的なメディアを通さずにただ民間の間でそれが広まって、気になっていた人々は実際に見に行ったりしてしまう。

つまりはその制作過程に「すごい」と思わせるものがあったんだと思います。それも発信する媒体は動画ですから、人々は「これくらいなら見てやるか」と見てくれる。大手ならね。

そうしてようやく人気を手にします。いやはや大変な時代になったものだ。

もしくは個人の「好き」にシフトしたもの。

公的に「ウケる」ものはあまりもうなくて、ある人には面白くてある人にはあまり面白くない。ただその面白(くない)分布は全年代に分かれている(もしくは定期的にループしている)もの。例えばファッションがこれじゃないでしょうか。

とにかく、動画などの手軽さからさまざまなものを超えて、結局「感性に響くもの」を人々は好むようになりました。というかずっと好んでいます。その感性に万人の一貫性はなく、一部と一部の形成するものです。それでいて、最初の一歩だけでも「視覚的」に響くもの。これがとにかく、メディアなどで取り上げられなくても根強い人気、というより昔から揺らぐことなく残っています。活字というのももちろん感性に関わることですが、まず「視覚的」に。これが現代と昔の違いかもしれません。というわけで、試しに今回の「魅る展」をしてみたというわけです。

視覚的情報に「勝つ」わけじゃなくて、そろそろ「融合」してみようよ、みたいな。何も視覚的だから公的メディアだプロモーションだ、アニメだ文明の劣化だとかそういうわけじゃないです。アートにも色々な種類がありますし、そもそもファイリングできないものも多くあります。展覧会で活字を見せたっていいじゃないですか。印象派の活躍した時代に著された書とその関係であるとか、とにかく色々な形があります。絵本などもいい例だと思います。あと漫画もそうだし……

いい絵にいい文は「すごい」ものですし、とにかく作り手側が楽しい。それが一番な気がします。もはや「万人受け」というのは「社交辞令」の影を見せるような言葉になりつつありますから、そんなことは考えずにただ作りたい「すごい」ものを作ってみたらどうでしょう。少なくとも自分の見聞の届く範囲の人々の需要には「すごい」ものがあります。やってみようよ!って話です。

というかやってみたいです。頼む体力。


も〜長くなっちゃってすいませんね。やってみたいことに全力な人生送りたいです。

よければ文化祭のページも見てくださいね!

それではヨーソロ、またこんど!

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