地球
- 部 文芸
- 2月17日
- 読了時間: 3分
こんにちは。名嶋です。
今年は受験生になる年で、これでそぞろ日記も最後かもしれないなと思うとなんだか感傷に浸ってしまいまた投稿が遅れてしまいました。感傷に浸ってなくても遅れていたと思いますが。ネタが無いので昔書いて眠っていた短編小説を載せます。
地球にお客がやって来た。無知で無邪気な生き物だ。そいつは言った。
「地球って素敵なところなんだね!人間、犬、猫、キリン、ライオン、カエル、鳥、虫、魚や貝!素敵な生き物が沢山いるんだね!特に人間はとても頭が良い。上手く群れを作り協力して技術を発展させ、スマートフォンや高い建物、快適に過ごせるエアコンとかいうアイテムも作れちゃうんだ。人間は物凄く幸せなんだね!」
地球人が言った。
「頭が良く、技術をどんどん発展させた人間は、瞬く間に世界を進化させていった。普通の動物は自分が生きる為に食べ物を狩り寝てまた食べ物を狩る、時期が来れば子どもを産み育てる、生きていくことだけに精一杯だ。だが人間は違う。生きていることよりも死ぬことの方が大きく珍しい出来事なんだ。医療という再生行為さえも発展させた人間は生きているだけで幸せなんて感じなくなった。誰かが生きていることが幸せ、病気も無く生きていることが幸せ、とは逆。誰かが死ぬことは不幸、医療でも治らない病気になることは不幸。人間にとっての不幸は増えていった。そうして不幸ばかり感じるようになった人は自ら命を絶った。また、最初から発展した国に生まれた子どもたちは本能のままに生きていても幸せになれなかった。先人達に作られた道を上手く歩いていかなければ一気に‘’幸せ‘’な生き方を失ってしまう。難易度の高い人生になってしまった。学校に通い毎日勉強をして成績を上げ、相対的に上手くできた人から‘’幸せ‘’に働ける。相対的に上手くできなかった人はできる人より選択肢が狭まり、生活の価値を決める''金''というものの所持が少ない可能性が高まる。例外はある。人生をかけてやりたいことがあったり、多くの人とは違うゴールを目指す者はその道を通らずとも自分で道を作り幸せになれる。でもそれはとても難しい。自分では無い誰かがゼロから創った世界で、元々ある道では無い場所に橋を作りながら歩く。あみだくじでみんなが行く道とは別にゴールを作り、そこにたどり着くために線を付け足していくような事だ。一歩踏み間違えれば一気に橋の下に落ちる。上がってくるのは苦労するだろう。元の道に戻るのもその道を突き進むのも難しいほど落ちてしまうかもしれない。人間にとって‘’幸せ‘’は難しいものだ。そのせいで世界に疑問を持つ者や型にはまれなかった者達は自ら命を絶った。人間は皆が幸せになれる程賢くは無く、皆が幸せになれる程阿呆でも無かった。」
お客は言った。
「よく分からない。でも、他の生き物は生きることだけに必死だよ。食物連鎖の頂点に立った人間だけが死にたがるなんて皮肉な話だね。」
ここまで読んでくださった方、ただただ汚い話が書きたかっただけなので意味わかんなかったと思いますがこんな事に時間を使っていただきありがとうございます。それでは。
Comments