こんにちは。夏休みが明けて新学期が始まりましたね。
学生にとって8月31日は長い休息の終わりを告げる憂鬱な1日ですが、社会人になってその日がなんでもない普通の1日になる方が寂しいなぁ、と僕は思っています。
さて、新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』の小説はもう読みましたか?
僕はいつも映画の方から作品を味わっていたのですが、今回は小説から読んでみました。
ここでネタバレになるような内容を書くつもりはありませんが、いまいち僕がセーフか否かのボーダーラインを明確に理解していないので、めちゃくちゃネタバレしている可能性があります。ドキドキですね。
まず公式サイトにあったあらすじをそのまま載せておきます。
九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、 「扉を探してるんだ」という旅の青年に出会う。 彼の後を追うすずめが山中の廃墟で見つけたのは、 まるで、そこだけが崩壊から取り残されたようにぽつんとたたずむ、 古ぼけた扉。なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが…
やがて、日本各地で次々に開き始める扉。 その向こう側からは災いが訪れてしまうため、 開いた扉は閉めなければいけないのだという。 ―――星と、夕陽と、朝の空と。 迷い込んだその場所には、 すべての時間が溶けあったような、空があった―――
不思議な扉に導かれ、すずめの“戸締まりの旅”がはじまる。
あらすじからも分かるように、大ヒットとなった『君の名は。』、『天気の子』と同じく今回も「自然の中に生じた歪みに抗う」というようなテーマ(貧弱なボキャブラリによる言語化ですいません)でちょっと安心しました。
でも読んでみたらその歪みがかなり明確に形になっていて、"戦う"とまでは言わないけど、映画は今までよりアクション風味が強めに出るのではないかと予想。
あと物語に結構緩急があるので、スタイリッシュに映画化するのが難しそうだなぁと。
文体は、主人公が女子高生ということもあり結構ポップになっています。
でも所々に括弧を用いて文章を装飾するのは新海誠監督本人の特徴だと思うのですがどうでしょう。
(〜ではないのだけれど)みたいな感じで。
新海誠監督の他の作品との共通点で言えば、バイトでしょうか。
高校生を主人公に描くなら普通と言えば普通なんですが、初めて社会らしい社会で活動して人と関わる…そういうシーンがほとんどの作品で描写されている気がします。
そういう"日常"の側面から見ると、僕は『言の葉の庭』がお気に入りです。
あと、僕は読んでいたらモンスターズ・インクを思い出してしまいました。
ストーリー自体が似ている訳ではありませんが、自分がいるこの世界があって、扉の向こうの世界があって、全く違うように見えるけれど、ちゃんと繋がっている。
言葉にすると難しいんですが、感覚が似ています。
ドアを挟む物語だと全部そうなるのかもしれないけど。
少ないかもしれませんが、とりあえず本書の本当に周りの部分だけ書きました。
小説は読み手の受け取り方次第で別物に変わると僕は思っているので、あとは読んで頂ければ。
読んで頂き、ありがとうございます。
『君の名は。』って多分5年前ですよね。5年長っ!
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